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水素規格・区分

水素規格・区分とは

水素のなかでも純度や含まれる酸素・窒素・二酸化炭素等の割合によって、工業用や燃料用水素として区分されます。

JIS規格、ISO規格があり、水素ガス用途によって適した選択が必要です。

水素の種類

燃焼時に水のみを生成する極めてクリーンなエネルギーである水素は現在、最も注目されているエネルギーのひとつであり、製造方法によって3つの種類 (色)で 分けられ、環境負荷量の指標となっています。中でも「グリーン水素」は、水素の製造過程においてもCO2を排出しない、ゼロ・エミッションのクリーンエネルギーです。

グリーン水素 製造過程

グリーン水素

グリーン水素は、再生可能エネルギー源を用いて製造された水素のことを指します。太陽光や風力などの再生可能エネルギーを用いて電気を生成し、その電気を用いて水を電気分解することで作られます。再生可能エネルギーを用いるため、CO2の排出量がほとんどなく、クリーンなエネルギーとして注目されています。

ブルー水素 製造過程

ブルー水素

ブルー水素は、グレー水素からCO2を回収・排出削減技術を用いて、排出量を抑えた水素のことを指します。例えば、CCS(Carbon Capture and Storage)技術を用いて、CO2を回収・貯蔵することで、CO2の排出量を抑えます。ブルー水素は、グリーン水素ほどクリーンではありませんが、グレー水素よりも環境負荷が低い水素として注目されています。

グレー水素 製造過程

グレー水素

グレー水素は、化石燃料を原料として製造された水素のことを指します。石油や天然ガスから水素を製造する場合、CO2が大量に発生します。グレー水素は、そのようにCO2が排出される水素のことを指します。

規格・区分表

燃焼時に水のみを生成する極めてクリーンなエネルギーである水素は現在、最も注目されているエネルギーのひとつ。その水素は製造方法によって3つの種類 (色)で分けられ、環境負荷量の指標となっています。中でも「グリーン水素」は、水素の製造過程においてもCO2を排出しない、ゼロ・エミッションのクリーンエネルギーです。

※左右にフリックしてご覧いただけます。
種類 工業用
標準物質   
1 2 3 4
純度(%) 99.9999以上 99.999以上 99.99以上 99.99以上
水分又は露点 水分 凝縮しないこと
露点(℃) -70以下 -60以下 -50以下
炭素水素 凝縮分 凝縮しないこと 凝縮しないこと 凝縮しないこと 凝縮しないこと
非凝縮分(凝縮分以外メタンとして)(ppm) 0.3以下 5.0以下 10以下
酸素(ppm) 0.3以下 0.5以下 4.0以下 100以下
窒素(ppm) 0.2以下 5.0以下 25以下 400以下
二酸化炭素(ppm) 0.1以下 1.0以下 10以下
一酸化炭素(ppm) 0.1以下 1.0以下 10以下
全硫黄化合物(SO2として)(ppm) 0.00以下 0.00以下 2.0以下 10以下
水銀蒸気(ppm) 0.000以下 0.000以下 0.004以下

備考

  • %、ppmはすべて体積比で示す。
  • 露点は絶対気圧(101.32kP{760mmHg})の下で℃で表す。水分量のppm及びmg/lを露点温度に換算するには JIS K 0512-1995 の表2露点と水分量を用いる。
  • 全硫黄化合物及び水銀蒸気で、0.00及び0.000と規定していることは、有効数字の次のけたで数値をJIS Z8401によって丸めたものである。

国際規格 ISO 14687 Grade-D

※左右にフリックしてご覧いただけます。
成分 最大許容濃度[μmol/mol(ppm) ] 標準的な分析方法
H20 水分 5(D.P.-66℃) 露点計
H2O 酸素 5 酸素濃度計
He ヘリウム 300 GC ガスクロマトグラフィ
N2 窒素 300
Ar アルゴン 300
CO2 二酸化炭素 2
CO 一酸化炭素 0.2
THC 全炭化水素 2
CH4 メタン 100
全硫黄化合物 0.004
HCHO ホルムアルデヒド 0.2 HPLC 高速液体クロマトグラフィ
NH3 アンモニア 0.1 IC イオンクロマトグラフィ
HCOOH 0.2
ハロゲン化合物 0.2
微粒子 1mg/kg フィルター捕集

FCEVに充填する水素燃料は、ISO14687 Grade-Dにおいて、不純物を最大許容濃度以下にすることが要求されています。この項目には電池の性能に悪影響を及ぼす成分も含まれることから、品質の維持管理に高感度・高精度な分析が必要とされています。

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