水素は利用時にCO2を排出せず、燃料電池などを活用することで、電気や熱を効率的に取り出すことができます。水素の製造段階に再生可能エネルギーを活用するなど、製造から利用までをトータルで、脱炭素化にむけた活用が期待されます。
水素を身近なエネルギーとして活用する「水素社会」の実現と、脱炭素社会実現にむけ、水素の果たす役割は極めて大きく、様々な水素利活用への取り組みが進められています。
当部署では、再生可能エネルギー等を活用した脱炭素化にむけた水素製造から利用までのサプライチェーン構築の事業化に関して全体像の構築のお手伝い、各機器の提案を行っています。
水素エネルギーを活用しようと思った矢先、法規制対応、調達・輸送方法、利用方法に迷う事があったときに、御相談いただきましたら長年培った高圧ガス供給のノウハウと水素エネルギー関係の実証経験からお客様と一緒に適したシステムの提案を行います。
■ NEDO:P2Gによるグリーン水素製造と利活用のサプライチェーン実証(電化困難領域の熱利用転換、グリーン水素・酸素を活用したグリーンガラス製造)
■ 水素利用施設・燃料電池の未利用熱を利用した水素吸蔵合金の運搬実証
■ 街区における水素活用を想定した低圧水素ガス供給と電力利用
お客様からのご相談内容と当社のご提案内容
太陽光発電設備を〇〇kWもっているが、水素エネルギーとして利用できるか
設備の能力・現状を確認し、適した規模の水素製造、輸送方法、利用方法をご提案します。
自社で持っているリソースで、何が出来るかわからないので、水素エネルギー事業の概要を知りたい
水素エネルギーの利用状況の説明、水素利用設備および水素ステーションの見学対応等、実情をご理解いただき、一緒に今できる事を見つけてまいります。
自社敷地内、道路を越えて隣地に水素ガスを供給したい。
水素ガスの使用圧力、供給先、周辺環境により高圧ガス保安法、ガス事業法などの法律がかかわります。そのため、構想からお伺いし、適用される法律、法規を遵守したうえでの供給方法をご提案いたします。
現在、水素は化石燃料の水蒸気改質によって製造されています。脱炭素化の1つの手段として、水の電気分解による製造方法も研究開発され、実用化されております。
電気分解とは、液体に電極を接触させて電極間に電圧をかけると、液体中の物質と電極との間で電子の受け渡しが起こり化学反応が進みます。
装置は、主に電極、直流電源および電解槽で構成され水から水素を作り出す水電解の方法には、アルカリ型、PEM(高分子膜)型など、いくつかの種類があります。
再生可能エネルギーの電力を貯蔵する手段として注目されています。
再生可能エネルギーを使用して製造した水素ガスは、グリーン水素と呼称し、民生・工業・輸送の領域で使用する事で、環境負荷低減のツールとして期待されます。
巴商会では水素発生装置から貯蔵、輸送及び水素エネルギー利用までの一連のシステムをそれぞれの条件・規模・地域などから適正な仕様・価格で検討し、国内外より選定した最適なシステムを導入いたします。
水素ガスの貯蔵方法は、圧縮して高圧ガス容器、液化して液体水素の形態で貯蔵する方法があります。また、水素と相性の良い金属に、水素化物として貯蔵する方法もございます。
水素ガスを輸送する容器は、トレーラー、カードル、ボンベと形態が異なります。また、本形態に使用する容器の規則が異なります。新しい材料を使用して輸送容器に適用する場合、認証が必要となります。
容器の種類は、鋼製・複合容器と様々あります。また、低圧領域での使用する動きもあり、当社は水素吸蔵合金をトラックの荷台に積載し、需要家へ供給する実証を行いました。
本実証事業は環境省の地域連携・低炭素水素技術実証事業の一環として推進しています。水素の製造から貯蔵、輸送、利用のすべてのフェーズにおいて低圧で使いやすい水素を扱うことにより、安全安心な水素社会の実現を目指しています。
出典 : 環境省 地域連携・低炭素水素技術実証事業パンフレット
地産地消の水素エネルギー輸送手段の1つとして水素柱上パイプラインの実証が行われています。空中を通して輸送する手法の一つとしてイメージし、現行の法規制や安全性の検討、施工・メンテナンスコストなど社会実装に向けた検証が進んでいます。
水素ガスは、電気・熱源の燃焼用としての用途があります。脱炭素化の手段として、産業における製品製造プロセスにグリーン水素を転換することも検討されております。
水素ガスの消費は、燃料電池、水素ボイラー等の機器があります。
水素と酸素の化学反応(水の電気分解の逆反応)により、電力と熱を発生させる技術である。発電の際、発生するものは水のみであり、二酸化炭素は発生しない。
水素は燃焼時の生成物が水のみであることからCO2排出はゼロとなります。化石燃料から水素に切り替えた場合、それまで排出していたCO2量がそのまま削減量となるため、削減率は100%となります。
水素エネルギーの製造、貯蔵、輸送および利用において様々な機器があります。
お客様の希望・目指したい姿に対して、適した機器を選定することが重要です。
本項では、機器の一部を紹介いたします。
燃料電池
特徴① | 発電効率(変換効率)高い |
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特徴② | 水素直接利用可能 |
特徴③ | CO2排出量が少ない |
水素吸蔵合金
特徴① | 1MPa未満で貯蔵可能 |
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特徴② | 長期的な貯蔵可能 |
水電解水素製造装置
特徴① | 電気と水のみで水素製造 |
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特徴② | ボンベの運搬・保管・交換が不要 |
特徴③ | 1MPa未満で水素製造可能 |
圧縮機
特徴① | 82MPa 水素ステーション対応 |
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特徴② | 大気圧から昇圧 |
水素検知
特徴① | 漏洩、火炎検知 |
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特徴② | 防爆対応 |